コロナ治療に「プラズマ乳酸菌」 有効性を検証 長崎大が臨床研究開始

 長崎大は13日、新型コロナウイルス感染症患者に特殊な乳酸菌を投与し、症状緩和効果を検証する特定臨床研究を長崎大学病院などで今月から開始したと発表した。
 検証している乳酸菌は、キリンホールディングスの「乳酸菌L.ラクティス プラズマ」(プラズマ乳酸菌)。長崎大などによると、「プラズマサイトイド樹状細胞」というウイルス感染に重要な免疫細胞を活性化させる。同社が2010年に発見し、これまでインフルエンザなど呼吸器ウイルス感染症で発症予防および症状緩和効果が報告されてきた。同大は新型コロナ治療への有効性も期待できると見込んだ。
 キリンが研究資金を提供。長崎市と西彼長与町の計7病院の患者100人に、プラズマ乳酸菌を含むカプセルと含まないカプセルを2週間投与し、比較検証する。
 担当する長崎大学病院呼吸器内科の山本和子講師は「新たな予防法や治療法の一つとして多くの患者の健康に貢献できると期待している」と話した。


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