オミクロン株、発症から10日目以降はウイルス検出されず 感染研が報告

 国立感染症研究所(感染研)は、新型コロナウイルスの新しい変異株であるオミクロン株についての、国内最初の疫学報告を公表した。それによると、ワクチン接種済で無症状か軽症であれば、遅くとも10日後にはウイルスが検出されなくなることが分かったという。

ワクチン接種済に限定ながら、重症化リスク低下を示唆か

 感染研が5日公表した報告によると、検疫および国内で検出されたオミクロン株の症例21人(軽症17人、無症状4人)を対象に複数の検体を調査したところ、発症または診断した日から無症状の人なら6日目以降、軽症の人でも10日目以降、検体から感染力のあるウイルスが検出されなかった(図)。

 感染研では今回の調査はサンプル数が少なく、かつワクチン未接種の症例が2例しかなく暫定的なものだとしながらも、オミクロン株についてはワクチン接種済かつ軽症や無症状であれば、発症や診断から10日目以降に感染力のあるウイルスが出ている可能性は低いことが示唆されたとしている。

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