ミャンマーの平和祈る写真展 佐世保、19日まで

作品の前で「ミャンマーの現状を知ってほしい」と話す三田崇博さん(右)とメイさん=佐世保市、アルカスSASEBO

 国軍によるクーデター後、混乱が収まらないミャンマーに、1日でも早く平和が訪れるようにとの思いが込められた写真展「Pray for Myanmar」が14日、長崎県佐世保市三浦町のアルカスSASEBOで始まった。19日まで。無料。
 世界遺産の撮影をライフワークとする写真家、三田崇博さん(46)=奈良県在住=の個展。友人の紹介で約10年前から毎年佐世保市で開いている。三田さんは、2019年に現地で知り合ったミャンマー人のメイさんと結婚した。
 クーデターは昨年2月に発生。メイさんによると、現在も国軍による圧政が続いており、国民と国軍の武力闘争は激化し、死者は後を絶たない状況。母国の家族も、不正逮捕や暴力を恐れ外出がほとんどできず、めいたちは学校に行けていないという。新型コロナウイルスの対策も不十分で、相当数が亡くなっているそうだ。メイさんは「クーデターから約1年たつが、まだ惨劇は続いている。日本人にこの状況を知ってほしい」と訴えた。
 会場には、16~18年にかけて三田さんがミャンマーで撮影した伝統行事や日常の様子、全36点が並ぶ。三田さんは「本当のミャンマーは、穏やかで純粋な心を持つ人が多く居る魅力的な国。写真展ではそんな人々や国の魅力が伝わるような作品を展示しているので、足を運んでもらえたら」と話している。


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