十八親和銀行が新サービス 口座振替手続きネットで完結

紙での申し込み→こうふりネット

 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)系列の十八親和銀行(長崎市)は17日、口座振替契約の受け付け手続きがインターネットで完結できる新サービス「こうふりネット」を始めると発表した。既存の同種サービスより、企業の費用負担が割安で、企業と利用者の手続きが簡略化される。系列の福岡銀行が昨年12月に導入。熊本銀行も導入を予定している。
 従来の口座振替手続きは、企業が紙の申込書への記入や押印を利用者に依頼して回収。利用者データを入力後、銀行に提出し、銀行の引き落としシステムに登録する仕組みだが、印鑑の相違や記入間違いなどがあると、利用者に申込書の再提出を求めるため、口座引き落とし開始に時間を要するケースもあった。
 既存の同種サービスは、企業が個別に開発する必要がある上、導入費用が高額。今回、地場企業の料金収納業務におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するため、FFG独自で新サービスを開発、商用化。導入企業の初期費用は約10万円。
 新サービスは、銀行口座で料金を収納する企業が、口座振替の受け付けをホームページやQRコードで利用者に案内。十八親和銀が用意した企業ごとの専用サイト内で、利用者が名前や銀行名、口座番号などを入力すると、利用者情報が各企業の管理画面に反映され、数日後から口座振替が可能となる。

インターネットで口座振替申し込みができる「こうふりネット」の情報登録画面

 FFGは昨年3月から、LPガス事業のチョープロ(西彼長与町)と福岡県のガス会社、学習塾で実証実験を開始。各企業の要望を反映させた機能を付加し、料金収納サービスを始めている。FFG系列3行のほか、全国の第一地銀の口座振替が対象。十八親和銀営業推進部は「地場企業の料金収納業務の効率化によって本来の業務に注力し、企業の発展と地域活性化に寄与してほしい」としている。


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