旧十八親和銀 思案橋支店跡に「ダイアゴナル・ラン・ナガサキ」開設 新ビジネス創出を支援

長崎でのコワーキング連携などを討論したオープニングオンラインイベント=長崎市、ダイアゴナル・ラン・ナガサキ

 起業を目指す人と地域、企業などとの連携を促し、新ビジネス創出を支援するコワーキングスペース「DIAGONAL RAN NAGASAKI(ダイアゴナル・ラン・ナガサキ)」が17日、長崎市油屋町の旧十八親和銀行思案橋支店跡1階にオープンした。同行が昨年5月から進めている店舗統合で、跡地の活用が始まったのは初めて。
 同行の親会社、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)が運営する東京、福岡の同施設に続き3カ所目。「ダイアゴナル・ラン」はフィールドを対角線上に走り、相手のマークを外して動くサッカーの戦術。長崎と全国を結び、新しい価値をともに創造する拠点として位置付けている。
 コワーキングスペース(約176平方メートル)には、フリーデスク(39席)、スモールオフィス(2室)、会議室(1室)、イベントスペースを設置。月額契約の会員のほか、一時利用(有料、平日のみ)も可能で、Wi-Fiや電源は自由に使える。会員は東京、福岡の両施設も利用可。営業時間は午前9時~午後10時。
 ゼネラルマネジャーの柴原豪さん(37)、コミュニティーマネジャーの小形幸平さんと地頭薗佑太さんが、利用者同士の交流やビジネス関連の相談に応じる。柴原さんは「長崎を発展させていける人材を育て、利用者同士のコミュニティーによって新しい産業を生み出す後押しをしたい」と話した。

開放的な空間で、来館者と意見交換する柴原さん(左)=長崎市、ダイアゴナル・ラン・ナガサキ

 17日、オープニングオンラインイベントがあり、起業などに詳しいパネリスト4人が、スタートアップやオープンイノベーションの在り方などを討論。「コンパクトな長崎の町の良さを生かして、人と人とのマッチングに特化して」「100人のイベント1回より、10人のイベントを10回行うなど緩やかなつながりを」「学生のアイデアを社会人と議論する道場みたいになったらいい」などの提案が上がった。
 同支店跡地の2階は福岡銀行長崎支店、3階はFFG証券長崎支店が入居、営業している。


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