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県被爆者手帳友の会(朝長万左男会長)は、イタリア・サルディーニャ島の子どもたちから寄せられた平和のメッセージを、長崎市松山町の同会事務所「ヒバクシャ・コミュニティ・センター」と、カトリック浦上教会で2月末まで展示している。期間中に長崎の子どもたちのメッセージも集めてイタリアに送り、交流を続ける予定という。
当初は2020年3月に、会員が現地を訪れて子どもたちに被爆体験を話す予定だった。しかし、イタリアで新型コロナウイルスの感染が拡大し断念。メッセージは同年8月に届いた。
サルディーニャ島はイタリア半島の西方、地中海に位置する。同じ島国の日本と交流を目的にした現地のNPOと会員制交流サイト(SNS)でつながったことがきっかけだった。
メッセージは小学生ら139人分が寄せられた。色とりどりの短冊に直筆で記してあり、一部は日本語に訳された。「私にとって平和とは楽しむこと」「記憶は同じ過ちを繰り返さない武器になる」といった言葉の数々が並んでいる。
被爆体験を語る予定だった、会員で被爆者の早崎猪之助さん(90)は「中止は残念だったけれど、メッセージに応えるために必ず現地に行って原爆の恐ろしさを伝えたい」と意気込む。朝長会長は「哲学的なメッセージもあり、感心している。信頼関係の醸成は核兵器廃絶にもつながる。コロナ禍の交流を今後も続けていきたい」と語った。