東京オートサロン2022のホンダブースでは、N-ONE(N-ONE RS)をベースにしたコンセプトカー「K-CLIMB(ケイクライム)」が出展された。実際のヒルクライムレースに参戦し、空力パーツや足まわりなどのカスタマイズを仕上げてきたK-CLIMBを解説していく。
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発表から1年、実際のヒルクライムレースに参戦し、よりブラッシュアップされた「K-CLIMB」
現在のホンダのラインナップの中で、最も安価で購入できるMTの乗用車となっている2代目N-ONE RS(商用車も含めるとN-VANがある)。
そのN-ONEをベースとし、ヒルクライムに参戦することを目標に、チューニングメーカーの老舗、HKSと共同で創り上げたのが、この「K-CLIMB」だ。
もともとは昨年の東京オートサロン2021に展示する予定で制作していたのだが、残念ながらリアルイベントは中止。しかしそれを逆手にとり、2021年中に実際のヒルクライムレースに参戦するなどし、よりブラッシュアップしたモデルがついに2022年のオートサロンに登場と相成ったのである。
カーボン“調”ではなく、ホンモノを惜しみなく投入
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往年のシティターボIIを思わせるフロントバンパーやボンネット、リアバンパーなどはカーボン“調”ではなく、ホンモノを惜しみなく投入。シティターボIIほどではないが、オーバーフェンダーも装着し、よりドッシリ感のあるエクステリアとなっている。
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足回りに装着された減衰力と車高を調整式としたサスペンションとセンター2本出しのワンオフマフラーはHKSが手掛けたもので、ヒルクライムに合わせた専用セッティングがなされている。
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また、車内に目を向けると本格的なロールケージが張り巡らされており、その本気ぶりを垣間見ることができるハズだ。
昨年の発表時からリアまわりのパーツをアップデート
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そんなK-CLIMBの2022年仕様と昨年公開された写真を見比べてみると、リアセクションのエアロパーツが変更されていることに気付く。これは前述したように実際にヒルクライムに参戦した際、2021年仕様のリアウイングでは逆に抵抗となり、タイムが大幅にダウンしてしまったのだ。
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もともと限られた排気量と出力となる軽自動車だけに、空力の影響は想像以上に大きかったということで、2022年仕様は新たに形状を変更したリアゲートスポイラーと新たにリアディフューザーを装着した姿にアップデートされているというワケなのである。
先代のN-ONEには「Modulo X」が設定されており、新型への導入も期待されるところだが、K-CLIMBはそれよりもさらにスポーツ度の高い仕上がりとなっているようで、軽自動車初の「タイプR」がリリースされるのでは……と妄想してしまうところだ。
[筆者:小鮒 康一/撮影:佐藤 正己]