レザーアワード4年連続入賞 大村・銀職庵水主の中山さん 今年は革製茶わん出品

フリー部門フューチャーデザイン賞に輝いた革製の茶わん

 国内最大の革製品コンテスト「ジャパンレザーアワード2021」で、銀職庵水主(ぎんしょくあんかこ)=長崎県大村市水主町1丁目=の筆頭職人、中山智介さん(41)が、革で製作した茶わんでフリー部門フューチャーデザイン賞に輝いた。中山さんの入賞は4年連続。
 同アワードは日本皮革産業連合会(東京)が主催。フットウエア、バッグ、ウエア&グッズ、フリー、学生の5部門で募集し、各部門からベストプロダクト賞やフューチャーデザイン賞などを選んだ。本年度は全国から計222点の応募があった。
 中山さんの作品名は「播州白鞣(ばんしゅうしろなめし)牛革 半筒茶碗(わん)」。日本独自の方法でなめされた牛革を独自の技術で成形した抹茶わんで、光沢のある樹脂コーティングも塗り方にこだわり、立体感が出るよう工夫した。唐津焼を参考に茶席でも使用できるようにしており、食器としても軽く、保温性や耐久性に優れるという。

ジャパンレザーアワードで4年連続入賞を果たした中山さん=大村市役所

 昨年は革で作った重箱で同じ賞に選ばれ、これまでも革のけん玉や革製の将棋盤を球体状にした作品で入賞している。17日に園田裕史市長に受賞報告した中山さんは「革の可能性を探求し、毎年変わり種を出品しているが、先入観なしで評価してもらったと思う。まだまだアイデアは尽きない」と今後の意気込みを語った。


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