全国都道府県対抗女子駅伝 長崎県勢 廣中、森を軸に勝負 16日・京都

年末年始の合宿でチーム力を高める中高生と一般のメンバー=諫早市、県立総合運動公園補助競技場

 第40回全国都道府県対抗女子駅伝大会は16日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)発着の9区間、42.195キロのコースで行われる。中学生から一般までの選手で編成した各都道府県代表47チームが出場。前回はコロナ禍の影響で中止となったため、2年ぶりに新春の都大路で郷土のたすきをかけた選手たちが躍動する。「4年ぶりの入賞」を目標に掲げている長崎県チームは、流れ次第でメダル争いに絡める力を備えている。
 注目は東京五輪の1万メートルで7位入賞、5000メートルで14分52秒84の日本記録を樹立した廣中。昨年11月の全日本実業団女子駅伝も、エース区間の3区(10.9キロ)で10人を抜き、最優秀選手に輝いた。都道府県対抗駅伝では桜が原中3年から前回大会まで、5年連続で区間賞を獲得中。今回は9区(10キロ)に初めて起用される予定で、区間記録を更新するような快走が期待される。
 1区(6キロ)は主将の森が担う予定。今季は5000メートルで15分21秒42をマークするなど、ハーフマラソンやトラック種目で自己新記録を連発した。全日本実業団女子駅伝も1区(7.6キロ)で好走して、積水化学の初優勝に貢献。好位置でスタートして、たすきに勢いをつけたい。

東京五輪陸上女子5000メートルで14分52秒84の日本記録を樹立した廣中。6大会連続の区間賞に期待がかかる=東京・国立競技場

 高校生は昨年末の全国高校駅伝で8位入賞した諫早から5人がメンバー入り。1区(6キロ)で流れをつくった蔦野をはじめ、水谷、川口の3年生コンビは堅実な走りが期待できる。川口は「全国大会の結果は自信になった。今大会につなげたい」、蔦野も「自分の積極的な走りで入賞に」と意気込んでいる。
 一般、高校、中学生は年末年始の合宿を通じて、徐々に状態を上げてきた。好調を維持しているメモリードの中尾は「チーム的に気持ちが乗っている。上位入賞を目指して長崎のために走りたい」と燃えている。この地元勢が起用される中盤がしっかりつなぎ、廣中に前が見える位置でたすきを渡せれば、3位以内も望めそうだ。

 1、9区以外のオーダーは、各選手の状態を直前まで見極めて決定する方針。藤永監督は「力のある選手がそろった。長崎のみなさんが元気づくような走りができたら」と選手たちの奮起を促している。


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