県高校新人サッカー男子 国見、長総大付 両校優勝

 サッカーの県高校新人大会最終日は23日、長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場で男子の準決勝2試合が行われ、国見が創成館に1-0、長崎総合科学大付が長崎日大に1-0でそれぞれ勝利。コロナ禍の影響で決勝は実施されず、この2校が両校優勝となった。国見は2年連続、長総大付は2年ぶりの優勝。
 国見-創成館は、国見が0-0の後半31分、GK今村のロングフィードに抜け出したMF中山がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。これをFW利根が決めて接戦を制した。
 長総大付-長崎日大は長崎日大が優勢だったが、長総大付は後半6分にGK亀井が好セーブを見せると、ここから反撃。11分にこぼれ球を拾ったDF横山のアーリークロスをMF山下が頭で合わせて先制点を奪った。
 男子優勝の国見と長総大付、女子優勝の鎮西学院は、九州高校U-17大会(2月12~15日・大分)に進む。

◎創成館に秋の雪辱 国見

【男子準決勝、国見-創成館】前半8分、国見のFW利根(左)がシュートを放つ=長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場

 国見が創成館に秋の雪辱を果たした。昨年11月の全国高校選手権県大会準決勝は0-0からPK負け。この日もスコアレスのまま終盤にもつれたが、ロスタイム突入間際にPKを獲得し、FW利根が冷静にGKの逆を突いた。
 後半にセットプレーで危ない場面が目立ち始めると、ベンチに温存していたMF中山、FW川添を相次いで投入。「1.5列目で受けてシュートにつなげるよう指示を受けた」という川添を起点に押し返し、中山はペナルティーエリア内で倒されて決勝点をお膳立てした。
 続く九州高校U-17大会は前回覇者として戦う。木藤監督は「九州大会に出られるのは、経験を積める点で大きい。ここからチームをどう伸ばしていけるか」と新チーム最初の上位大会を見据えた。

◎堅守で4冠を達成 長総大付

【男子準決勝、長崎総合科学大付-長崎日大】後半24分、長崎総合科学大付のMF竹田(右)が左サイドをドリブルで駆け上がる=長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場

 長崎総合科学大付が少ないチャンスをものにした。「足元の技術は県内トップ」と評される長崎日大に前半はシュートゼロに抑え込まれたが、守備の集中を切らさず、逆に相手の隙を突いた。大会を通じて失点ゼロは長総大付のみ。堅守でトーナメント戦を勝ち抜いた。
 全国高校選手権への出場で新チームの立ち上げは他校より約2カ月遅く、さらに今月7日に小嶺忠敏監督が急死。今大会への準備期間がない中で徹底したのが守備だった。新主将のMF竹田は「青森山田を見ていると、守備さえしっかりしていれば負けないと思い知らされた」。ハードワークをいとわず、ピッチ内でお互いを引き締めた。
 これで本年度は県リーグ1部も含めて県内主要大会4冠を達成。定方コーチは「内容はともかく、結果を出せた」と胸をなで下ろしていた。


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