横浜市、2021年の救急出場20万4427件 コロナ「第5波」影響 火災は696件

 横浜市消防局は17日、2021年の火災・救急概況(速報)をまとめた。火災件数は696件(前年比72件増)で、死者数は20人だった。救急出場件数は新型コロナウイルス感染症の「第5波」の到来などで、19年に次いで過去2番目に多い20万4427件(同9788件増)を記録した。

 同局予防課によると、原因別では電気機器や配線器具などを起因とする「電気火災」が183件(同45件増)と増加し、過去最多に。劣化した電源タップや過充電となった充電式バッテリーからの発火が多く、担当者は「安全が確認された製品を選び、目の届く範囲で使ってほしい」と話す。

 火災による死者は20人(同8人増)。65歳以上の高齢者が16人を数え、うち14人が逃げ遅れて死亡した。市の調査では、火災警報器未設置の住宅は火災件数、死者数ともに10倍多いといい、警報器の設置と定期的な交換を呼び掛けている。

 救急出場件数は、新型コロナのデルタ株が流行した8月に、月別出場件数が2万1251件(同2445件増)で過去最多を更新。同月の1日の平均出場件数は約686件で2分6秒に1回出場した計算になる。

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