バスケットB3・長崎ヴェルカ快勝 豊田合成に90-57 首位を独走

【長崎-豊田合成】第2クオーター1分、ヴェルカのガード山本(左)がスチールを狙う=諫早市中央体育館

 バスケットボール男子のBリーグ3部(B3)第18節最終日は6日、長崎県諫早市中央体育館などで3試合が行われ、長崎ヴェルカは豊田合成に90-57で快勝して、9連勝を飾った。通算は28勝2敗で首位を独走している。
 ヴェルカはこの日、序盤からシュートの精度に苦しんだ。第1クオーターは終盤にガード山本がこの試合1本目の3点シュートを決めて、20-14と6点リードで発進。第2クオーターはガードのタリキ、フォワード榎田らの堅守で流れをつかみかけたが、差を広げられないまま、33-27のロースコアで折り返した。
 攻守がかみ合いだしたのは、33-32と1点差に詰められた第3クオーター3分すぎ。ガード髙比良のドライブイン、フォワードのボンズの2次攻撃を足掛かりに12点を連取すると、ガード狩俣、山本の3本の3点シュートなどで61-41と突き放した。第4クオーターは山本を筆頭に全員が最後まで激しい守備を続け、粘る相手を振り切った。
 第19節は12、13日、各地で12試合を実施。ヴェルカは八王子とのアウェー2連戦に臨む予定。

◎タリキ、山本 守備で存在感

 「まずはディフェンスから」というバスケットの基本を再確認する試合になった。後半、果敢な守備から流れをつかんだ長崎ヴェルカが豊田合成との2戦目も快勝。その中心となって勝利に貢献したガードのタリキ、山本について、伊藤監督は「先発がつくった流れを受け継ぎながら、それ以上のことをやってくれた」と健闘をたたえた。
 ベンチスタートからコンビで出場時間を増やしている2人。まずは大卒ルーキーのタリキが“魅せた”。20-14で入った第2クオーター、開始早々に「とにかく狙った」とボールを奪って速攻につなげると、その後も伊藤監督が「派手さはないが常に活躍してくれた」と評した守備で、相手のリズムを崩し続けた。
 後半は35歳の山本が躍動。突き放しにかかっていた54-34の第3クオーター8分にオフェンスファウルを誘うと、第4クオーター6分にはプレスディフェンスで相手にラインを踏ませる巧みな“寄せ”も披露した。
 その直後には、エンドラインから絶妙のパスで、センター・カーターのタップシュートを演出。練習でしかやっていなかったセットプレーを「初めて成功させた」。勝敗が決していた状況でも、指揮官が掲げる「すべてのポゼッションを無駄にしない」を実践した山本は、ベテランらしく「一日一日を大切にチームでやるべきことをしっかりやっていく」と冷静に先を見据えていた。

【長崎-豊田合成】第4クオーター8分、ヴェルカのセンター・カーターがシュートを狙う=諫早市中央体育館

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