諫早市予算案 新幹線関連に4億6100万円 総額631億円

 長崎県諫早市は16日、25日開会予定の定例市議会に提出する議案、報告計25件を発表した。新年度一般会計当初予算総額は631億5千万円。今秋開業する西九州新幹線関連では記念イベントなど13の主要事業に計4億6100万円を、過疎地域に指定された小長井地域の活性化対策では「山茶花高原ピクニックパーク」のリニューアルに向けた基本計画策定など19の主要事業に計3億100万円を、それぞれ計上した。
 大久保市政では初の当初予算編成。新幹線開業について大久保潔重市長は会見で「多くの人に来てもらいたい。投資意欲が湧いて産業活性化にもなる。オール諫早で機運を盛り上げ、町の発展につなげたい」と述べた。
 新幹線関係では▽市内周遊マップ作製や新幹線車両見学会、着地型旅行商品の開発支援、開業記念イベントを柱とした「行動計画連携推進事業」▽道路を中心とする「諫早駅周辺整備事業」▽駅前公園再整備の「かわまちづくり事業関連広場整備事業」-などの経費を組み込んだ。
 小長井地域についてはハード、ソフト両面で対策を推進。老朽化した同ピクニックパークは県内外からの交流人口拡大を目指し、利用者意向ヒアリング調査を踏まえリニューアル基本計画を策定する。水産物の産地化支援に取り組むほか、地域おこし協力隊員2人を同地域に配置する。
 当初予算額は、市長選を控え骨格編成だった本年度当初予算比4.4%増。歳入は家屋の新増築に伴う固定資産税増などで市税(165億5100万円)が同10.9%増、市債借り入れ(26億1400万円)が臨時財政対策債の大幅減などで同27.8%減。財源には、貯蓄に当たる基金からも取り崩して充当する。新年度末現在の基金残高見込み額は136億8千万円で、本年度末見込み額比27.2%減。


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