長崎税関管内 丸太の輸出 11年連続全国1位 中国での需要増要因

丸太の輸出数量・金額の推移

 長崎税関は18日、管内(長崎、熊本、鹿児島各県、福岡と佐賀の有明海側)の2021年の丸太輸出が金額(103億円)、数量(70万立方メートル)とも11年連続で全国1位を記録したと発表した。2012年と比べると、金額は20倍、数量は14倍。中国での需要増や韓国でのヒノキ人気が続いており、新型コロナウイルス禍で世界的に木材価格が高騰した「ウッドショック」も影響している。
 全国ベースでも右肩上がりに増加し、21年の金額は209億円、数量は146万立方メートルといずれも過去最高。全国の丸太輸出に占める管内の割合は、金額49.1%、数量48.3%で全国1位だった。
 管内からの輸出先は13年以降、中国向けが伸び、21年の金額は84億円、数量は60万立方メートル。12年比でみると、金額が95倍、数量は65倍。韓国は金額8億円、数量3万立方メートルで、12年比で金額7倍、数量5倍だった。全国ベースでも中国、韓国、台湾の上位3カ国が数量、金額とも98%超を占めた。
 管内の港別では、鹿児島県の志布志湾が12年連続で数量、金額とも全国トップ。熊本県の八代港、鹿児島県の川内港も伸び、上位に入った。長崎税関によると、中国でニーズが浸透しているスギの輸出が今後も増加する見込み。


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