新型コロナウイルス禍でも全国的に継続中のキャンプブーム。スタイルはさまざまで「オートキャンプ」や1人でくつろぐ「ソロキャンプ」なども人気に拍車を掛ける。栃木県さくら市穂積にある「喜連川ファミリーキャンプ場」を15日に訪れ、利用者に冬季キャンプの魅力を聞いた。
「冬は星がきれいなんですよ。野鳥の声にも癒やされますね」と、宇都宮市から訪れた公務員野澤明由(のざわあきよし)さん(61)と清子(きよこ)さん(60)夫妻が教えてくれた。2人はキャンプ歴30年以上のベテランだ。
同キャンプ場は団体での利用を不可とし、カップル中心で受け入れている。芝生や林間の各サイトには電源が数多く設置されているほか、トイレやシャワー室などを備える施設棟はリフォームしたばかり。経営する栂野博子(とがのひろこ)さん(77)は「初めての人には場内ルールを説明しています。静かなキャンプ場の運営が(亡くなった)夫のポリシーでしたから」と話した。
午前中にチェックインした野澤さん夫妻は、同キャンプ場の常連客。テントとタープを設営後、軽く昼食を済ませた。「犬も一緒なので、最近は電源があるサイトをよく利用しますね」(明由さん)と、電気ストーブを愛犬の近くに。
一方、2人の“暖”はというと「近くにある喜連川温泉ですかね」。「今回は市営もとゆに行きました」とリフレッシュした様子。
日没後、タープ内の調理台では鍋がぐつぐつと音を立てる。明由さんのコップに注がれたビールも負けじと泡を立てた。
「よかったらどうぞ」と、ごちそうになった鍋の味も含めて、冬季キャンプの魅力を実感した。