GHQの検閲物語る 被爆後写す絵はがき展示 3月6日まで ナガサキピースミュージアム

被爆後の長崎を写した絵はがきについて「GHQの検閲を物語る資料」などと説明する堀田さん=長崎市、ナガサキピースミュージアム

 長崎市松が枝町のナガサキピースミュージアムで、被爆後の長崎をとらえた絵はがきなど約20点を紹介する企画展が開かれている。市が終戦直後に作成した12枚の絵はがきには、浦上天主堂など被爆した町並みはあるが、負傷した市民は写っておらず、所有者で長崎平和推進協会写真資料調査部会の堀田武弘さん(80)=西彼長与町=は「連合国軍総司令部(GHQ)の検閲を物語る資料」と話す。3月6日まで。無料。
 堀田さんは、被爆地長崎のテレビカメラマンとして原爆報道などに携わり、長崎に関する古写真の収集を40年以上続けてきた。12枚の絵はがきは1945年11月~46年ごろに撮影されたとされる。堀田さんが20年ほど前に古本屋で手に入れた。
 このほか、戦後に長崎市に駐留していた米軍が引き揚げを記念して制作したアルバムも展示。市民の暮らしぶりや米兵が土産を買う様子が写っており、堀田さんは「長崎と米国の友好関係を強調するためでは」とみている。
 堀田さんは「(プレスコートなど)違う面から写真資料を通して長崎の戦後の姿を見てほしい」と話している。


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