イオン佐世保ショッピングセンター 47年の歴史に幕

シャッターが下りる中、深々と頭を下げる従業員ら=佐世保市、イオン佐世保ショッピングセンター

 長崎県佐世保市中心部の四ケ町アーケードで47年間にわたって営業してきたイオン佐世保ショッピングセンター(島瀬町)が28日、閉店した。建物や設備の老朽化が理由。建物は解体され、2025年春には1、2階が商業施設、3階以上がマンションの複合ビルが完成予定。イオン九州(福岡市)は同ビルへの再出店を計画している。
 1974年6月、同社の前身である福岡ジャスコの1号店としてオープン。売り場は地下1階~地上8階で、食料品や日用品、衣料品などを取りそろえ、市民に親しまれてきた。
 最終日も通常通り午前9時に開店。「売りつくしセール」で半額以下の商品も並び、買い物客でにぎわった。閉店時間が迫った午後6時すぎ、大勢の人が見守る中、他力野哲(たかのさとし)店長は「四ケ町からイオンはなくならない。新店舗も今まで以上に愛してほしい」とあいさつ。従業員らが入り口で深々と頭を下げ、シャッターを下ろした。
 オープンした年から4年間、同店で働いていたという佐世保市もみじが丘町の沢山律子さん(66)は当時を振り返り「ものすごく繁盛していて、その時の忙しさは今でも覚えている。初売りの売り上げもすごかった。(閉店は)寂しい」と名残惜しそうに話した。
 イオン九州の柴田祐司社長は2025年にオープンする新店舗の概要について「白紙の状態」と説明。その上で、デジタル技術と融合した新たな仕組みの店づくりを目指す考えを示した。
 同社は4月下旬から新店舗オープンまでの間、同ショッピングセンターの正面にあるファッションビル「アルバ西沢」の2階で衣料品などを販売する店舗を運営する。


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