西九州新幹線「開業効果、最大限に」 JR九州の古宮新社長が抱負

会見する次期社長の古宮専務(左)と青柳社長=福岡市博多区、JR九州本社

 JR九州は1日、古宮洋二取締役専務執行役員(59)が社長に昇格する人事を正式発表した。青柳俊彦社長(68)は代表権のある会長に就く。社長交代は8年ぶり。唐池恒二会長(68)は取締役相談役となる。いずれも4月1日付。4月から新しい中期経営計画が始まるのに合わせ、経営体制を刷新する。
 福岡市内で記者会見した古宮氏は「新型コロナウイルス禍で苦しい状況だが、全社員一丸となって乗り切り、新しい会社に成長するよう尽力する」と抱負を述べた。青柳社長は古宮氏について、鉄道部門で運輸部長などを歴任し、総合企画本部長として新中期経営計画策定にも携わったと説明。「バイタリティーやアイデアにあふれ、今後の経営を引っ張っていくにふさわしい人物だ」と紹介した。
 9月23日に開業する西九州新幹線(武雄温泉-長崎)について、古宮氏は「いかに西九州地区から九州全体の浮揚につなげるか。確実に準備を進め、開業効果を最大限に生かすことが大事だ」と述べた。
 九州新幹線長崎ルート(博多-長崎)の新鳥栖-武雄温泉間は整備方針が決まっておらず、佐賀県と国土交通省の幅広い協議が続いている。古宮氏は「(JR九州が)関係するところは積極的に議論させていただくし、真摯(しんし)に対応する」とした。


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