春の風物詩 「マナヅル」の羽休め 壱岐・夕部新田

壱岐市に飛来したマナヅル=壱岐市石田町、夕部新田

 鹿児島県の出水平野から繁殖地のシベリアなどに北帰行するマナヅルが2月25日、長崎県壱岐市石田町の夕部新田で約40羽確認された。
 壱岐自然塾の永村春義代表(51)によると、前日夕に飛来したとみられ、昨年より2週間遅い確認。25日朝、餌をついばんだり、優雅に羽を広げる姿が見られ、午前9時ごろ、一斉に飛び立った。
 マナヅルの羽休めは春先の風物詩。この日は芦辺町の深江田原でも別の群れが観察された。例年2月中に大陸に渡ってしまうが、まだ出水平野に残っているという。
 永村代表は「今シーズンは天候が思わしくなかったのか、ようやく姿を見ることができた。飛来地の環境にマイナスの変化がなければ毎年優雅な姿を見せてくれるはず。これからも見守っていきたい」と話した。

© 株式会社長崎新聞社