「屋根借りメガソーラー」 物流施設15棟に新規設置 諫早・日本ベネックス

日本ベネックスが全国の物流施設の屋根を借りて運営しているメガソーラー(同社提供)

 全国の工場や倉庫の屋根を借りて大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業を展開している日本ベネックス(長崎県諫早市)は、新たに県外の物流施設15棟に出力計約30メガワット分を設置すると明らかにした。地上既設分も含めて同社運営のメガソーラーは56メガワットに拡大。物流発展を背景に今後も「屋根借りメガソーラー」のニーズ増を見込む。
 2024年3月までに、伊藤忠系など複数の大手物流企業から倉庫などの屋根を借りて建設し、自社発電所として運営する。日本ベネックスの2021年度売電実績は約6億円。この新規開発により10億円に増える見通し。
 小林洋平社長は「屋根借りメガソーラーとしては、かなりインパクトのある開発規模。今後の広がりが期待できる。引き続き再生可能エネルギーの普及と脱炭素化社会の実現に貢献していく」としている。
 同社は自社工場屋上をはじめ関東地方を中心に計約26メガワットのメガソーラーを所有・運営し、このうち約17メガワットが物流施設の屋根借り。メガソーラーを巡っては、景観や環境への負荷が指摘され、新規開発場所の確保が難しくなっている。屋根借りは施設の有効活用や災害に強い点がメリット。特に物流施設はインターネット通販の普及などで棟数が増えており、工場以上に長期運用が期待されるという。


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