「全商検定」9種目1級合格! 長崎商高3人 柴田さんは県内初、13科目で

全商検定全種目1級合格を果たした(左から)久保田さん、柴田さん、橋本さん=長崎市泉町、長崎商業高

 商業の専門知識や技能が試される「全商検定」で、長崎市立長崎商業高3年の柴田夏実さん(18)、久保田愛奈さん(18)、橋本千聖さん(18)が検定全9種目で1級に合格した。同校で複数人の全種目合格は3年連続。授業で網羅できない科目の勉強にも果敢に取り組んだ。複数科目がある種目もあり、柴田さんは全て受けて、県内初の全13科目1級合格を果たした。
 全商検定は全国商業高校協会が主催。簿記や会計実務から英語まで9種目の幅広い科目に対応する力が問われ、科目ごとに年1、2回ずつ試験がある。毎年約30万人が受験。昨年度の全種目1級合格者は全国で75人だった。
 柴田さんは2年時に全種目合格を達成。本年度は残りの科目にも挑戦し1級合格を成し遂げた。久保田さんは吹奏楽部の部長を昨年12月まで務めながら勉強してきた。授業時間が少ない苦手の英語に対して最後まで諦めず、本番で初めて合格点を出した。橋本さんも授業時間の少ない会計実務を、問題集がない中で先生が印刷した過去問から解き方を学び実を結んだ。
 卒業後は就職や進学と別々の道に進む3人。長崎大経済学部に進学する柴田さんは「これまで学んだ経済の知識を生かし自分で問いを見つけて勉強したい」、県内で就職する久保田さんは「感謝の気持ちを忘れずにこれから働く楽しさを見つけていきたい」、橋本さんは県外の大学で「日商簿記検定1級に合格するよう頑張る」とそれぞれ次の目標を見据えている。


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