高校生平和大使 韓国、ハワイ、ノルウェーに今夏派遣 「平和活動の担い手増やす」 長崎

今夏に韓国や米ハワイ、ノルウェーで活動予定の高校生平和大使=長崎市役所

 核兵器廃絶を求める署名活動などに取り組む高校生平和大使の派遣委員会は4日、韓国と米ハワイ、ノルウェーに今夏、長崎県内から8人を派遣すると発表した。
 核兵器廃絶を訴え、現地の戦争体験者らと交流する。ロシアのウクライナ侵攻で核兵器が使用される恐れや原発の危険性が高まっており、ハワイ派遣の垣本栞さん(17)は「私たちにできるのは一人でも多く平和活動の担い手を増やすこと」と語った。
 高校生平和大使は新型コロナウイルス感染拡大で、2020年から渡航を見合わせている。韓国とハワイは7月、ノルウェーは6月をめどに渡航を検討している。県外を含めた派遣人数は韓国約20人、ハワイ2人、ノルウェー4人。
 韓国では南東部・陜川(ハプチョン)の被爆者介護施設で在韓被爆者と、ハワイでは現地の高校生や真珠湾攻撃の被災者と交流する予定。ノルウェーでは高校生平和大使のノーベル平和賞受賞に向け、オスロのノーベル賞委員会を訪ねて活動紹介などを検討している。ノルウェー派遣の渡辺あいさん(17)は「被爆者や戦争の被害に遭った人の思いを伝えたい」と意気込んだ。

 各派遣高校生平和大使は次の通り。(敬称略)
 韓国=本田香暖(向陽)、松山咲(創成館)、野中理紗子(長崎日大)、吉本安里(長崎南)
 ハワイ=駒田涼(長崎南山)、垣本栞(向陽)
 ノルウェー=渡辺あい(活水)、谷山凜怜(鎮西学院)


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