「自然いっぱいな学びや、忘れない」 対馬市立南小、51年の歴史に幕 閉校式で校旗を返還

閉校式で校歌斉唱する児童や教職員ら=対馬市立南小

 長崎県対馬市豊玉町の市立南小(松島修二校長、9人)は5日、閉校式を開催した。最後の卒業生4人を送り出し、年度末で51年の歴史に幕を閉じる。現3~5年生児童5人は、4月から市立豊玉小に通う。
 南小は豊玉村立加藤小と唐洲小を統合し、1971年に開校した。当初は約180人の児童が在籍していた。2012年には、旧市立加志々中の校舎に移転。本年度を含め卒業生は680人。近年は過疎化で児童の減少が続いていた。
 閉校式には児童と教職員のほか、卒業生や地域住民ら100人以上が出席した。児童は学校の歴史や思い出を振り返る出し物や、閉校に合わせて制作した楽曲「南小が好きなんだ」を披露。松島校長はあいさつで「子どもたちは期待と自信を持って未来へと進んでくれると信じている」と述べた。

校旗を比田勝市長に返還する土脇君

 児童代表の6年、土脇礼睦(らいむ)君(12)が比田勝尚喜市長に校旗を返還した。式後、土脇君は「いろいろ楽しみながら活躍できる中学生になりたい。みんな優しくて自然がいっぱいな南小をずっと忘れない」と話した。


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