「核と人類 共存できない」露の威嚇に抗議 長崎、9の日座り込み

ウクライナの平和実現を願い、核兵器で威嚇するロシアに抗議する被爆者ら=長崎市、平和公園

 「反核9の日座り込み」が9日、長崎市松山町の平和公園であり、被爆者ら約100人がロシアのウクライナ侵攻や核兵器による威嚇に抗議し「世界は核と人類が共存できないと再認識すべき」とする集会決議を採択した。
 決議文は、米国主導による2003年のイラク戦争を挙げ、今回も「大国の利害により小国が犠牲となった」と批判。核兵器使用を示唆し、原発を攻撃したプーチン大統領を「核爆発が世界を破滅させると知らない愚かな指導者」と断じた。在日米軍の核兵器配備を受け入れ共同運用する「核共有」政策に前向きな一部政治家の主張に対しては「非核三原則を揺るがす動きで看過できない。日本が今やるべきはプーチンの暴挙を止めること」と訴えた。
 座り込みは県平和運動センターなどが主催し475回目。同センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長(82)は「(核廃絶を長年訴えてきた中で)無力感も感じるが、私たちが目をつぶり、耳をふさげば何もできない。1人でも多くの人が手をつなぎ、世界に声を届けよう」と呼び掛けた。


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