春の訪れ告げるシロウオ漁 江迎・末橘川

川底から引き揚げた網からシロウオを取る黒木さん=佐世保市江迎町、末橘川

 長崎県佐世保市江迎町の末橘川で、春の訪れを告げるシロウオ漁が続いており、住民らが旬の味覚を躍り食いや吸い物などで堪能している。
 シロウオはハゼ科で体長約5センチ。2~3月ごろに産卵のため川に戻ってくる。漁ができるのは満潮の時間帯。同町の農業、黒木徳一さん(68)は約20年前から漁をしている。川岸から2メートル四方の網を川底に沈め、群れが網に入った所を一気に引き上げる。黒木さんによると多い時には1日に2升(約3.6リットル)取れるという。
 取れたシロウオは主に住民らに配り思い思いの調理法で楽しむ。黒木さんは「地域の人々はシロウオ漁を通じて『春の訪れ』を毎年感じているんだ」と笑顔で語っていた。

取れたばかりのシロウオ

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