グレインキー獲得失敗のタイガース ピネダと1年550万ドルで合意

メジャーリーグ公式サイトが関係者から得た情報によると、ザック・グレインキー(ロイヤルズ)の争奪戦に敗れたことが報じられているタイガースは、ツインズからFAとなっていた先発右腕マイケル・ピネダと1年550万ドル+出来高250万ドルで契約合意に至ったようだ。タイガースはここ数日、さらなる先発投手獲得に乗り出していたが、グレインキー争奪戦に敗れ、フランキー・モンタスとショーン・マネイア(ともにアスレチックス)のトレード交渉も不調。アル・アビラGMはピネダを獲得することで先発ローテーションを完成させた。

現在33歳のピネダは、昨季ツインズで22試合(うち21先発)に登板して9勝8敗、防御率3.62を記録。若い頃はハイペースで三振を奪う剛腕として鳴らしたが、昨季は109回1/3で88奪三振、21与四球という数字が示すように、安定した制球力を武器に打たせて取るピッチングを展開する技巧派へとシフトしつつある。キャリアを通して故障の多い選手で、規定投球回をクリアしたのはマリナーズ時代の2011年とヤンキース時代の2016年の2度だけ。昨季も3度故障者リスト入りし、規定投球回には遠く及ばなかった。

タイガースはケーシー・マイズ、タリク・スクーバル、マット・マニングと若手有望株が台頭しているものの、先発の頭数が不足。ロックアウト前にエドゥアルド・ロドリゲスと5年契約を結び、エースを確保したが、アビラGMはさらなる補強を目指していた。ロイヤルズと1年1300万ドルで契約したグレインキーには、それに匹敵するくらいのオファーを提示していたものの、グレインキーが古巣ロイヤルズへの復帰を選択したため、争奪戦に敗北。アスレチックスのモンタスとマネイアについては、トレード交渉で相手側の希望を満たす条件を提示できなかったようだ。

そして、最終的にはピネダを獲得して先発投手補強を完了することに。ロドリゲス、マイズ、ピネダ、スクーバル、マニングの5人で開幕ローテーションを形成し、タイラー・アレクサンダーがロングリリーフ、マイナー契約のチェイス・アンダーソンとウィリー・ペラルタは故障者発生に備えたデプス要員としてスタンバイすることになりそうだ。

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