全国高校選抜大会 柔道女子団体・長崎明誠 健闘8強

【柔道女子団体準々決勝、佐賀商-長崎明誠】寝技に持ち込む長崎明誠の先鋒浜崎(上)=東京・日本武道館

 全国高校選抜大会は21日、各地で7競技が行われ、長崎県勢は柔道女子団体の長崎明誠が4強入りこそ逃したが、準々決勝まで勝ち上がって5位入賞した。
 長崎明誠は3回戦でシード校の比叡山(滋賀)に1-0で競り勝って8強入り。準々決勝で佐賀商に代表戦の末に敗れた。
 22日は各地で自転車、ソフトボール女子など4競技を実施する。

 ◎優勝チームと互角の勝負 視界に捉えた日本一

 3年ぶりに開催された柔道団体で女子の長崎明誠が堂々の5位入賞。優勝した佐賀商に準々決勝で敗れたが、日本一のチームと互角の勝負を演じた。「夢だった日本一が、この2日間で自分たちでもやれるんだと分かった」。大将山木は悔しさとともに確かな手応えを口にした。
 20日の個人戦。団体で中堅を務める63キロ級の山里が県勢女子として初優勝した。この1年生の大活躍に、2年生の山木は「うれしい半面、悔しい気分にもなった」。同じく2年生の先鋒浜崎も「次は自分たちが」と闘志に火がついた。
 迎えたこの日の団体戦。3人は一丸となって勝ち進んだ。圧巻だったのは羽黒(山形)との2回戦。全員一本勝ちで、山木は開始わずか6秒で大内刈りを決めた。続くシード比叡山(滋賀)との3回戦は、山里が個人戦から破竹の9連勝で勝負を決めた。
 佐賀商戦も0-0からの代表戦を託された山里が果敢に攻めた。だが、最後は故意に下がったと判断されたのか、無情の場外指導で勝負あり。それでも、浜崎と山木は大粒の涙を流す山里を優しく抱き寄せた。小森監督も「ここがスタートだから泣くな。夏にこの悔しさをぶつけていこうや」とねぎらった。ずっと言い続けてきた「日本一」を、しっかりと視界に捉えた瞬間だった。
 2016年は春8強からインターハイで初の銀メダルをつかんだ。でも、このチームはそれ以上でなければ満足しそうにない。今大会、大きく飛躍した山里が言い切った。「今回の負けを練習で思い出しながら、もっと強くなる」。夏はもう、金メダルしか見えない。


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