明治安田J2第5節最終日(21日・えがお健康スタジアム=1試合)V・ファーレン長崎は、J3から今季昇格してきた熊本に0-2で完敗した。通算1勝1分け3敗(勝ち点4)で前節の14位から18位に順位を下げた。
V長崎は前半ロスタイム、自陣ゴール前で弾いたこぼれ球を拾われ、ミドルシュートで失点。熊本にとって今季初となる先制ゴールを許した。後半も流れを変えられず、10分にカットインから追加点を献上。24分からCKを立て続けに獲得し、都倉、村松、都倉がいずれも頭で合わせたが、熊本のGK田代が立ちはだかって無得点に終わった。
第6節は23、26日、各地で計11試合を行う。V長崎は26日午後2時から諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で15位金沢と対戦する。
◎V長崎、「怖さ」発揮できず不発
V長崎は連勝を逃し、第5節にして早くも3敗目を喫した。守備にも攻撃にも人数をかけてくる熊本から主導権を奪えないまま先に2点を献上。ようやく攻撃が形になり始めたのは終盤で、松田監督は「0-2になった後のサッカーをなぜ最初からできなかったのか。責任を感じている」と唇をかんだ。
試合前にコロナ感染者が続出し、監督や主力の数人が不在だった熊本。緊急事態で逆に結束が固まったのか、攻守両面でチャレンジを繰り返して流れを呼び込んだ。対するV長崎は相手の圧力を逆手に取る狙いが不発。受けに回り、積極性を失った。
悪い時のV長崎は前線の収まりが悪いと二の矢、三の矢を繰り出すことができず、得点力のあるタレントが仕事をさせてもらえなくなってしまう。怖さがなくなれば相手は当然前掛かりになり、V長崎が失点するのも時間の問題。こうした負の連鎖から抜け出せなくなる試合が今季は目につく。
第5節を終えて1勝1分け3敗は、5月初旬に監督解任があった昨季と同じ戦績。完敗が多かった当時と状況は異なるが、このままくすぶっていると序盤の出遅れが響いた2021年シーズンを繰り返しかねない。