主将だが安泰じゃない。日本代表復帰の吉田麻也「前回の分まで貢献する」

23日、日本代表のDF吉田麻也(サンプドリア)がオンラインでの会見に臨んだ。

吉田は代表チームの主将を務めているものの前回は負傷により呼ばれず。その間にチームは良い内容で2連勝し、ワールドカップ出場にあと一歩というところまでこぎつけた。

現在33歳。最近は長友と共に何かと批判の矢面に立っている。

そんな経緯もあってだろうか。吉田にいつもの明るさはなく、危機感を伺わせるような神妙な面持ちでオーストラリア戦への心境を語った。

――オーストラリア戦に向けての気持ちは?

一つはオーストラリアに勝つこと。当たり前ですけどオーストラリアに勝ってワールドカップ決めることが一番です。

もう一つは個人的に、前回代表に招集されていないのでその分まで貢献したいなと思います。

――自身が不在だった前回の代表の戦いぶりはどうだった?

2試合を日本でやれたっていうのもあると思うんですけど、非常にコンディションが良いなと思いました。

2試合目の大一番サウジアラビア戦は、中国戦を経ての2試合目だったので非常にコンディションも良さそうでしたし、各々がすごく良い準備をして試合に挑めてたんじゃないかなと思います。

チームの絶対に勝つという気持ちも非常によく表れてたなと思います。

――吉田選手がいない間に収穫もあったように思う。

いつも言ってますがピンチはチャンス。僕も冨安(健洋)もそうですけどいなかった中で前回のシリーズでは確実に(代表に)緊張感が増したんじゃないかと。

僕は周りから聞いたりそれをTeamCamで見たり、その情報の中でしか分からないですけど、そういう緊張感がすごくあったんじゃないかなっていうのは伺えました。

チャンスを掴んだ選手が期待に応えるパフォーマンスで結果を出したというのは、チームとしてすごく盛り上がるし、個々の選手の能力も伸びるし、非常に良かったと思います。

だからそういう意味でも1月を2連勝で乗り切ったのは非常に良かったんじゃないかなと思います。

――今回昨年11月以来合流して改めて感じたことは?

一つは、やっぱり代表っていうのは本当に素晴らしい場所だなと思います。

一回招集を逃すと期間が空くので、自チームでやってること…特に僕は今(サンプドリアの)監督が変わって新しいやり方に取り組んでいる段階なので、もう一回代表としてのやり方を頭に刷り込ませて代表モードに切り替えなきゃいけません。

そこの切り替えを上手くしなきゃいけないなと昨日練習しながら思いました。もちろん移動の時から意識はしてるんですけど。

実質きちんと練習をできるのは今日(23日)しかないので、今日でしっかり確認して明日の試合に備えなきゃいけないなってのが一番難しいところでそこは意識してます。

――話を戻して、オーストラリア戦のポイントは?

一つは相手も後がない状態なので非常に難しい試合になるだろうと。

この予選を通して自分たちが圧倒をしたって試合は一つもなくて、ぎりぎりの戦いをしているなかで特にオーストラリアとは僅差の試合になる。今までもそうですし今回もそうなるんじゃないかなと予想しています。

なので、引き分けでもOKとか次のベトナムに勝てばいいという気持ちの持ちようで試合に臨まないことが一番大事じゃないかと思います。

――無失点ならワールドカップが見えてくる。

0対0のまま試合が進めばプレッシャーを感じるのは相手だと思います。その辺は上手く、賢く戦いながら行かないといけないですし、大切なのは先に失点しないことだと思います。

もちろんゼロに抑えることも意識してますし、早い段階で失点して自分たちが苦しい立場に追い込まれないように、上手く試合をコントロールしなきゃいけないと思ってます。

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――シドニーというと7年前のアジアカップでUAE代表に負けたスタジアム。リベンジの気持ちは?

基本的にはオーストラリアはすごく好きです。国としてもそうだしシドニーは暖かくて街も綺麗ですしすごく良い街だなと思います。

ただ(サッカーでは)結果を出したことがないので。そういう意味では今回、苦いを思い出を良い思い出に変えたいなと。

他のインタビューでも言ってますが、オーストラリアには勝っていない。オーストラリアに勝って予選を決めるということがチームの成長に繋がると思います。

今5連勝できています。予選では本当に成長できたし乗り越えてきたものがたくさんあると思うんですけどまだ何も掴み取っていない。

しっかり掴み取るまで戦うということ。6連勝、7連勝に伸ばしてこの苦しかった予選を良い形で終えるのが大切だと思います。

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