夜道に一人で泣く幼児「助けないと」部活帰りの中学生7人が保護

男児を保護した生徒たち

 栃木県警小山署は24日、幼児を保護し県警の「思いやり110番」を実践したとして、小山市小山第三中のハンドボール部員7人に同校で感謝状を贈った。

 感謝状を受けたのは、3年加藤麻里奈(かとうまりな)さん(15)、佐藤美空(さとうみそら)さん(15)、吉田圭佑(よしだけいすけ)さん(15)、金田優芽(かねだゆめ)さん(15)、1年鈴木知佳(すずきちか)さん(13)、新藤奏女(しんどうかなめ)さん(13)、若林南歩(わかばやしなほ)さん(13)。

 8日夜、部活動帰りの1年生が小山市犬塚3丁目の市道を泣きながら歩いていた4歳男児を発見。その後、通り掛かった3年生が合流して男児をあやしながら同校に戻り、職員を通じて警察に届けた。

 男児は薄着にサンダル姿で、名前を聞いても答えられない様子だった。金田さんは「落ち着かせようと必死だった」と話し、「暗いところに1人でいたので『助けないと』と思った。車通りも多かったため、事故に遭わなくて良かった」と振り返った。

 感謝状の贈呈式は修了式の前に行われ、生徒らは全校生徒の前で感謝状を受け取った。千葉正明(ちばまさあき)署長は生徒らに「人生は助けること、助けられることの両方で成り立っている。これからも素晴らしい人生を歩んでください」と伝えた。

全校生徒の前で感謝状を受け取る生徒たち

© 株式会社下野新聞社