『させぼ未来創造フォーラム』開催 定住促進、児童らにアンケート IR誘致向け連携決意

産学官金のトップが魅力ある街づくりをテーマに議論したフォーラム=佐世保市、ホテルオークラJRハウステンボス

 長崎県北地域の経済活性化を考える「させぼ未来創造フォーラム」が29日、佐世保市で開かれ、産学官金のトップが10年後を見据えた魅力ある街づくりをテーマに議論を交わした。人口減少対策では、2022年度から市内の児童生徒に佐世保の未来について考えを聞くアンケートを始める方針や、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致に向けた連携を確認した。
 フォーラムは14年から開催。地元経済団体などでつくる佐世保地域経済活性化推進協議会(馬郡謙一議長)が地域振興の課題などを提言し、フォーラムのメンバーと意見交換しながら対策を検討している。
 22年度から取り組むアンケートは小学6年生、中学3年生、高校2年生が対象。モデル校から始め、将来的に市内全校に広げる。回答を分析し、今後の定住促進対策などにつなげる。十八親和銀行の吉澤俊介会長は「(アンケートによる)定点観測は大事。(対策を検討する)次の準備もお願いしたい」と述べた。
 県がハウステンボスへの誘致を目指すIRについて、初めて出席した大石賢吾知事は「地域と一緒に(国の)認定を勝ち取れるよう全力で取り組む」と決意。佐世保商工会議所の金子卓也会頭は「IRは100年に1度のビッグチャンス」と期待を寄せ、周辺の交通網の改善を求めた。
 このほか、朝長則男市長は市制施行120周年に合わせた記念行事などを説明。起業家を育成するスタートアップ事業の推進も協議した。

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