飲食店応援アプリ・長崎「foodrobe」 料理のレシピ投稿、収益に

アプリ「foodrobe」の画面を手にする加藤代表=長崎市内

 食と先端技術を組み合わせる「フードテック」事業に取り組む「foodrobe(フードローブ)」(長崎市)は、飲食店やプロの料理家がレシピを投稿し、収益につなげるアプリ「foodrobe」を開発した。ユーザーは自宅で手軽にプロの技を楽しめる。3月下旬からサービスを開始している。
 同社は2021年4月設立。新型コロナウイルス禍で打撃を受ける飲食店に、コストをかけずに新たな収入源として活用してもらおうとアプリを考案した。飲食店は料理のレシピを投稿し、ユーザーの閲覧数に応じて収入になる仕組み。投稿者側の費用負担はなく、全体の売り上げの50%が投稿者全体の収入となり、それを閲覧数に応じて配分する。県内を中心に22件57種(4月7日時点)のレシピを公開している。
 投稿者は飲食店や料理家などプロのシェフに限定。野菜ソムリエでオンライン料理教室なども開く加藤良依代表が「健康とおいしいの両立」をポイントに見栄えや味などを審査し、通過した案が採用される。
 ユーザーはアプリをダウンロードして会員登録すれば、10レシピまで無料で閲覧できる。月額980円(税込み)の有料会員は、全レシピやランキングを閲覧可能。地元の名店や県外のミシュラン掲載店などで腕を振るう料理人の技を、自宅で再現できる。加藤代表は実際に店を訪れて味の比較をする楽しみ方もあり「みんながおいしさをシェアして、飲食店のみなさんも支えられたら」と話す。
 アプリ内でシェフの素材選びへのこだわりや地元の食材についても紹介し、生産者への関心も高めたい考えもある。加藤代表は「いろんな人がアプリで小さな幸せを共有してほしい」と願いを込める。
 掲載する店やレシピは順次受け付けている。有料会員限定のイベントもある。


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