コロナ禍で県内就職進む 今春卒大学生、高校生とも内定率上昇 長崎労働局

 長崎労働局は25日、今春卒業した県内大学・高校生の就職内定状況(3月末時点)を発表した。大学生は前年度と同じ95.1%、高校生は0.6ポイント増の98.9%と高水準を維持した。どちらも県内企業に内定した割合が増え、大学生は2年連続プラスの37.1%だった。高校生は58.8%に上り、記録が残る1999年度以降最高だった。
 同局によると、新型コロナウイルス禍を背景に、大都市圏より感染者が少ない県内での就職を希望する生徒や保護者が増えた。地元の事業主側もこの傾向をチャンスと捉え、積極的に採用活動に取り組んだという。
 大学生の就職内定率は6年連続で95%を超えた。内定者は前年度と同数の2676人で、このうち992人が県内。県内割合は37.1%で前年度から0.2ポイント上昇した。県内出身で県内企業に内定した人の割合は62.4%で1.6ポイント増えた。
 高校生の就職内定率も8年連続で98%以上と高かった。内定者数自体は2400人で333人減少した。内訳は県内1411人、県外989人。県外の内定先で最も多いのは福岡(38.4%)で前年度から2.9ポイント増えた。続く東京(14.3%)は1.1ポイント減った。
 同局と県は、県内就職率を25年度までに大学生を50%、高校生を68%以上に引き上げることを目指している。


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