恩師の助言が土台に オシムさん死去、栃木SC矢野が哀悼

矢野貴章

 元サッカー日本代表監督のイビチャ・オシムさんの死去について、2007年に日本代表で指導を受けたサッカーJ2栃木SCのFW矢野貴章(やのきしょう)が下野新聞社の取材に対し「亡くなったことは本当に残念」と悼んだ。

 同年3月、矢野が初めて代表に招集された時の監督がオシムさん。出場を果たした10年の南アフリカワールドカップへの第一歩となった当時を振り返り、「僕に代表への道を開いてくれた人」と感謝の思いを述べた。

 代表活動の練習は「厳しかったし、言うことも厳しかった」。オシムさんの指揮の下で国際Aマッチに7試合出場し、1得点。「シンプルにプレーすることと、コレクティブ(組織的)にプレーしろと言われました」と個人的に助言を受けた。

 オシムさんからの助言は38歳で現役を続ける現在も土台となっており、「答えが見つからないし、常に考えている」。「本当に偉大な人と短い間でも一緒にできたことがうれしかった」と思いをはせ、これからも恩師の教えを胸にピッチで躍動していくことを誓った。

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