被爆者らが案内 戦争や原爆の実相学ぶ  長崎で「遺跡・慰霊碑巡り」

まちの変化について説明する継承部会メンバー(中央)=長崎市賑町

 長崎市中心部で8日、「原爆遺跡・慰霊碑巡り」があった。市民ら約60人が被爆者らの案内で、戦争や原爆の実相を学んだ。
 長崎平和推進協会の継承部会原爆遺跡研修班が年2回開催。悪天候や新型コロナウイルス禍で約3年ぶりとなった。
 同部会メンバーが、空襲による火災の延焼を防ぐために建物を強制的に取り壊す「建物疎開」を中心に当時の状況を説明。参加者は復元地図をもとに、建物疎開があった築町や江戸町の周辺を歩き、まちの変化を目の当たりにした。原爆による身元不明の遺骨を納めている筑後町の真宗大谷派(東本願寺)長崎教務所なども訪ねた。
 初めて参加した同市大手2丁目の羽生紀佐子さん(81)は「原爆を実際に経験した方の話は、心に強く迫るものがあった」と語った。次回は来年3月に開催する予定。


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