被害急増「おれおれ詐欺」 神奈川県警本部長、署長会議で「検挙推進を」

県警本部で開かれた、定例の署長会議=横浜市中区

 神奈川県警の定例署長会議が11日、横浜市中区の県警本部で開かれた。林学本部長は冒頭の訓示で、総力を挙げて取り組むべき喫緊の課題の一つに「特殊詐欺対策の推進」を挙げ、「手を緩めることなく、本部と連携し、検挙を推進してほしい」と呼びかけた。

 県内の特殊詐欺の認知件数(暫定値)は4月末現在で516件、被害額は約9億8千万円で、前年同期に比べ、それぞれ約36%、約57%増加。特に親族になりすます「おれおれ詐欺」の認知件数は約2.6倍、被害額は約2.8倍と急増している。

 林本部長はこうした状況を説明した上で、「犯行手口に応じた効果的な抑止対策や、官民一体の取り組みを展開してほしい」と力を込めた。

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