ポリタンクで水すくい初期消火 高梁市消防本部 金高さんに感謝状

初期消火に協力し、感謝状を贈呈された金高さん

 高梁市消防本部は16日、市内で発生した建物火災で迅速な初期消火を行ったとして、同市の農業金高徹さん(85)に感謝状を贈った。

 同本部などによると、3月8日午前11時ごろ、同所の建設会社倉庫の壁が燃えているのを、車で通行中の金高さんが発見。雨水がたまった浴槽が近くにあったため、ポリタンクで水をすくって消火に当たった。金高さんは桃農家として普段から精力的に動いているといい、持ち前の体力を生かし、水の運搬を何度も繰り返して消火につなげた。

 横町の市消防本部庁舎で贈呈式があり、川本雅之消防長が「裏山に延焼する恐れがあった。金高さんのおかげで被害を最小限にとどめることができた」とたたえ、感謝状を手渡した。旧川上町で25年以上にわたって消防団に所属していた金高さんは「落ち着いて行動できた。周辺の山や民家を守ることができてよかった」と話した。

 同本部によると、今年に入って市内で発生した火災は4月末現在、18件。昨年の年間件数(19件)に迫るペースで増えている。

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