「防災無線」聞きやすく 富士通ゼネラル、神戸大と開発 豪雨時でも聞き取りやすい放送に

 富士通ゼネラル(川崎市高津区)は19日、行政防災無線の放送内容を聞き取りやすくする技術を、神戸大学(神戸市)と共同開発したと発表した。災害時の安全確保に貢献する。

 新技術の名前は「SIAFOLS(サイアフォルス)」。一般的に聞き取りづらいとされている音に、聞き取りやすく変換する「強調アルゴリズム」を自動適用することで、豪雨時などでも従来より聞きとりやすい放送を実現する。

 両者はこれまで、スピーカーから580メートル離れた場所にいる被験者に音声を放送する実証実験を実施。新技術を適用した場合、流された単語がきちんと理解できたかを示す「単語了解度」は、通常放送時の55%から80%に向上したという。

 今後は、同社が提供している行政防災無線システムに搭載される予定という。

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