西九州新幹線走行試験 6月3日に最高時速260キロ 国、特急料金を認可

定例会見に臨む古宮社長=福岡市、JR博多シティ

 JR九州の古宮洋二社長は27日の定例会見で、9月開業に向けた「西九州新幹線かもめ」の走行試験の進捗(しんちょく)状況について、順調に進めば6月3日に営業運転時の最高時速260キロに達する見通しを明らかにした。一方、新幹線ダイヤの公表時期については「6月中に準備ができ次第」と述べるにとどめた。
 走行試験は今月10日に開始。安全性を確認しながら時速30キロ程度から徐々に速度を上げている。古宮社長によると、6月20日に鉄道建設・運輸施設整備支援機構からJR九州に管理の仮引き継ぎが行われる予定。その後、乗務員訓練などを経て、国の検査を合格すれば客の乗車が可能になる。一般向け試乗会は9月になる見通し。
 一方、国土交通省は27日、西九州新幹線の特急料金をJR九州の申請通りに認可したと発表した。自由席は1760円で、博多-長崎は距離に応じた普通運賃との合計料金が特急かもめを利用する現行より460円高くなる。古宮社長は会見で、割引料金を検討しているとし、「高速バスの料金などとも比較しながら最適な値段設定をしていきたい」と述べた。

 


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