九州新幹線長崎ルート 全線フルなど意見交換 県市長会と県選出国会議員

九州新幹線長崎ルートのフル規格化などについて意見交換する県市長会(右側)と県選出国会議員=東京都千代田区、全国町村議員会館

 長崎県市長会(会長・田上富久長崎市長、13市)と県選出国会議員の意見交換会が31日、東京都内であり、九州新幹線長崎ルートの全線フル規格化や高速道路網の整備など国への提言事項について話し合った。
 意見交換会が開かれるのはコロナ禍の影響で3年ぶり。13市の市長、副市長を代表して、大久保潔重諫早市長が長崎ルートの着実な整備、古川隆三郎島原市長が高速道路網などの整備促進、朝長則男佐世保市長が子ども福祉医療費制度の創設について説明した。
 意見交換は非公開で、国会議員は与野党の計4人が出席した。関係者によると、市長会側は、長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の整備方針を巡り国土交通省と佐賀県の協議が難航している現状に触れ、全線フル規格による整備に向けた後押しなどを要望した。
 国会議員側からは「国が進めたフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の導入が頓挫して今日の現状がある。フル規格は国の責任でしっかり対応するよう訴えなければならない」「新幹線の開業効果を高めることが佐賀県側の理解にもつながる」などと意見が出たという。 


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