![](https://nordot-res.cloudinary.com/c_limit,w_800,f_auto,q_auto:eco/ch/images/907083904347619328/origin_1.jpg)
12年ぶりに3校が2勝1敗で並んだバスケットボール男子の決勝リーグは、第3シードの長崎工が得失点差で抜け出して初優勝を飾った。3月に定年を迎え、春から再任用で指揮を執る松瀬監督は「よく諦めなかった。おめでとう、最高にうれしか」と選手たちの前で目頭を押さえた。
1勝1敗で臨んだ決勝リーグ最終戦。相手の長崎東は2戦全勝で、優勝のためには勝つだけではなく、12点差以上の勝利が必要だった。
そんな苦しい状況だったが、主将のガード木村一は「勝敗や得失点差よりも、常に100得点を目指す自分たちのバスケットにこだわった」。その決意通りに、チームは試合開始直後からスピードに乗った。
木村一とフォワード小坂らが「必ず誰かが走ってくれている」と自信を持つ速攻で得点を量産。各クオーターの半ばに選手5人全員が入れ替わる作戦も機能した。その“セカンドユニット”のフォワード宮田は「走りまくって、いいリズムでスタメンにバトンを渡すのが僕らの仕事」。結果、40分間を通して足は止まらず、96-68で逆転Vをつかんだ。
全国への挑戦は2013年のウインターカップ以来、2度目となる。厳しい戦いにはなるだろうが、攻守の要の小坂が「相手に流れがいったときに足が止まってしまう。悪いときでも走りきれる体力をつくらないと」と課題を挙げたように、選手たちはこれから何をすべきか分かっている。40分間、走り続けて100得点。やり通せれば、初の全国1勝だ。