「長崎に来て楽しんで」新幹線開業100日切る 機運醸成へ発信

西九州新幹線開業に向け気勢を上げる関係者=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 9月23日の西九州新幹線(武雄温泉-長崎)開業まで100日を切り、県は18日、機運醸成を図るため、長崎県の魅力を県内外に発信するイベントを開いた。長崎県出身のタレントで西九州新幹線県広報大使、長濱ねるさんは「いよいよ開通。ワクワクしている。新幹線に乗って長崎に来て、長崎の魅力を思う存分楽しんでほしい」と呼びかけた。

 長崎市の担当者がJR長崎駅周辺の開発状況を説明した後、駅近くで「長崎スタジアムシティプロジェクト」を進めるリージョナルクリエーション長崎(同市)の折目裕執行役員が講演。計画が注目を集め全国メディアなどで「長崎」が発信されることが「喜ばしい」とし、「長崎の魅力をしっかり伝え、訪れてもらい、いい体験を提供して『また行きたい』と言ってもらえるような取り組みをしていく」と語った。
 同駅高架下の商業施設「長崎街道かもめ市場」に揚げかまぼこ専門店を出店している杉永蒲鉾(同市)の杉永清悟社長も登壇。西九州新幹線がコロナ禍で落ち込んだ経済回復の鍵になると強調し、「たくさんの観光客を運んできてほしい」と期待を込めた。
 長濱さんは昨年10月に県広報大使に就任。この日のトークショーで「新幹線開通までにはたくさんの方の思いが詰まっている」と語り、その“バトン”を受け取り、多くの誘客に向けて広く長崎の魅力を発信していくことを約束した。
 会場では、県内21市町に設置される長濱さんの等身大パネルのほか、ポスターや長濱さん自身が県内各地を旅した動画も披露。今後、関西や中国地方などでのPRに活用される。
 イベントには事前に申し込んだ県内外の約700人が参加。最後は大石賢吾知事の「開業に向け、頑張ろう」の声に合わせて全員でこぶしを上げ、開業の成功を願った。


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