投票率48.72% 過去2番目の低さ 参院選長崎選挙区

当日有権者数と市町別投票率 ※投票率は%

 第26回参院選長崎選挙区の投票率は48.72%。過去最低を記録した2019年の前回選を3.26ポイント上回ったものの、過去2番目に低かった。今回、現職の引退表明を受け、女性4人を含む新人6人が立候補。選択肢が広がり投票率は一定下げ止まったが、有権者の半数以上が投票に行かない「政治離れ」の状況は依然深刻だ。
 投票率は雲仙、南島原両市と北松小値賀町を除く18市町で前回を上回った。中でも初当選を果たした自民新人、山本啓介氏の地元で、県議補選との同日選だった壱岐市は前回比13.29ポイント増の69.69%となった。
 県内市町で最も高かったのは北松小値賀町71.66%(前回比0.20ポイント減)。最も低かったのは南島原市44.86%(同2.05ポイント減)。同市は2月の知事選で落選した中村法道氏の出身地。山本氏は、当選した大石賢吾氏を自民県連が推薦した時の幹事長で投票率低下に影響した可能性もある。
 男女別では男性48.94%(同2.65ポイント増)、女性48.53%(同3.78ポイント増)。女性候補が多かったことも投票率上昇の一因となったとみられる。
 通常より1日長い18日間の選挙期間中、物価高や安全保障政策を主な争点に論戦が展開された。岸田文雄首相(自民党総裁)をはじめ与野党幹部が長崎県入り。最終盤には自民の安倍晋三元首相が奈良市で銃で撃たれ死亡。各党が遊説を一時中止する異例の展開となり、厳戒警備の中「暴力に屈しない」と訴えた。


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