駅弁の三好野本店をグループ化 天満屋ストア 販路や生産能力拡大

天満屋ストアのグループに入る三好野本店の本社・工場=岡山市中区桑野

 スーパー経営の天満屋ストア(岡山市北区岡町)は15日、弁当製造販売の老舗・三好野本店(同市中区桑野)をグループ化すると発表した。29日付で全株式を取得し、子会社にする。駅弁など三好野の販路や生産能力、ブランド力をグループに取り込み、自社の総菜工場と連携して相乗効果を狙う。

 三好野は資本金1億円。全株式は、地元金融機関などが連携して中小企業の事業再生を支援する「おかやま活性化ファンド」(同市北区本町)が保有しており、天満屋ストアは6月21日に7億500万円で売買契約を結んだ。三好野の社長は引き続き若林昭吾氏が務める。

 同社は、市場環境の変化により2013年から同ファンドの支援を受けて再建に注力。19年6月期は売上高35億円、営業利益3200万円を計上したが、その後の新型コロナウイルス禍で21年6月期には売上高が半減、2期連続で営業赤字に陥っていた。

JR岡山駅前の旧「えきまえミヨシノ」。2016年の閉館まで三好野本店が飲食施設として運営し、社交場としてにぎわった=岡山市北区駅前町

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