弁護士法人つばき妙高支店 業務開始 幅広く対応 まずは妙高で全力

 妙高市内初の法律事務所「弁護士法人つばき妙高支店」が12日から本格的に業務を開始した。弁護士が常駐し、身近な法律相談から訴訟の代理人まで幅広く対応する。支店長の井之上彩弁護士(32)と弁護士法人つばき(上越市本町3)代表の原野聖子弁護士に話を聞いた。

妙高支店に常駐する井之上弁護士(左)と事務所代表の原野弁護士

 ―妙高市に事務所を開設した理由は。
 原野 社会福祉協議会の弁護士相談に行くと、内容の濃い相談が多いと感じた。「上越の事務所へ相談に来てくださいね」と声を掛けるが、なかなか足を運んでもらえない。やはり地元に弁護士がいた方が相談しやすいだろうと、事務所を出すことを決めた。
 ―事務所としての「強み」は。
 井之上 今後増えるであろう相続や権利関係のトラブルなどには、強みを発揮できると思う。妙高地域、妙高高原地域では広い山林や原野を所有している人も少なくないはず。自身が元気なうちにトラブルになりそうな点を解決しようと考えている人も多いと思われる。他に成年後見人や保佐人、補助人も手掛けていきたい。私たちは法人なので、数十年にわたって務めていくことができる。
 ―弁護士過疎地域は県内にまだある。今後、妙高市以外の弁護士過疎地域への進出は。
 原野 妙高市での展開がうまくいけば「役に立った証拠」が残る。まずは妙高に全力を挙げる。弁護士の確保も課題だが、困っている人のいる地域に入っていけたらいい。

◇さん来夢あらい2階で相談業務
 弁護士法人つばき妙高支店は12日から、妙高市朝日町1の「さん来夢あらい」2階で相談業務を開始した。問い合わせは平日午前10時から午後4時30分まで、事務所(電0255・75・5222)へ。

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 井之上彩(いのうえ・あや) 2012年日本大法学部卒、14年千葉大院専門法務研究科修了、司法試験合格。15年新潟県弁護士会登録、上越つばき法律事務所入所。鹿児島県出身。
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 原野聖子(はらの・せいこ) 00年中央大法学部卒。02年司法試験合格。04年東京弁護士会登録、足立綜合法律事務所などを経て07年、上越ひまわり基金法律事務所赴任。09年上越つばき法律事務所開設。18年事務所を法人化、事業承継士登録。上越、妙高両市で講演多数。福岡県出身。

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