日本遺産ゆかりの地 バスで巡って 吉備路で運行開始、観光客ら利用

「吉備ロマン無料循環バス」を利用する観光客=岡山市造山古墳ビジターセンター

 日本遺産「桃太郎伝説」を構成する岡山市の古墳や寺社など9カ所を巡る「吉備ロマン無料循環バス」の運行が16日始まった。歴史に彩られた吉備路の魅力に触れようと、初日から観光客や市民が乗り込んだ。市とおかやま観光コンベンション協会が9月25日までの土日祝日に運行する。

 停留所の一つである市造山古墳ビジターセンター(同市北区新庄下)では大型バスが到着するたび、観光客が下車。歩いてすぐの古墳に登ったり、センターで古墳をデザインしたスタンプ「御墳印」を押したりして楽しんだ。

 神戸市から訪れた会社員(56)は「どこをどう巡るか考えるのも楽しい。車がないと行きにくい場所でも気軽に足を運べていいですね」と話した。

 バスはJR岡山駅西口を発着し、造山古墳のほかに吉備津彦神社▽吉備津神社▽備中高松城址(じょうし)公園▽最上稲荷▽龍泉寺▽陣屋町足守▽サンロード吉備路▽備中国分寺・こうもり塚古墳―を循環する。左右両回りで午前8時半~午後4時に1日各8便運行。各地で自由に乗り降りできる。

 県内を舞台に開催中の大型観光企画・岡山デスティネーションキャンペーンの一環。蘭学者・緒方洪庵(1810~63年)ゆかりの陣屋町足守では16日、特産メロンのジュースなどがもらえるスタンプラリーも始まった。

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