「東洋一」ハスの花いくつ? 市民有志が調査着手 上越市高田城址公園 観光PRに説得力 調べる会代表吉越正勝さん 市民の関心も喚起 

 上越市の夏の風物詩「高田城址公園観蓮会」が8月21日までの会期で、同市本城町の同公園で開かれている。「東洋一」と称されるハスの本数を明らかにし、まちのにぎわいにつなげようと、市民有志による調査活動が始まっている。

北堀で開花しているハスを数える吉越さん(奥)と会員

 調査を行うのは「高田城址公園の蓮の花数を調べる会」。高校の理科の非常勤講師、吉越正勝さん(75、同市仲町6)が代表を務め、町内住民や日本野鳥の会会員ら10人ほどが所属する。
 同公園のハスは、戊辰戦争や凶作で貧窮した高田藩の財政を立て直すため、外堀にハスを植え、レンコンを育てたことが始まり。外堀19ヘクタールを埋め尽くすハスは美しさ、規模ともに「東洋一」と市のホームページにも紹介されているが、公園管理者の市が花の本数を数えたことはなく、具体的な数は分かっていないのが実情だ。
 公園に散歩に訪れる吉越さんは、観光客らに「ハスは何本くらいあるのか」と問われるたび、はっきりと答えられないことに恥ずかしさと歯がゆさを感じてきた。本数が分かれば、より説得力を持ったPRができるはずと決意し、有志を集めて会を発足した。
 調査は南、西、北堀を、縁に植わる桜の木の番号などを目印に10区画に分けて実施。7月上旬から9月上旬までの週1回、咲いている花の数を手分けして数え、その合計を平均開花日数(4日)で割るなどして本数を導き出す。
 17日は8人が参加。割り当てられた持ち場でカウンターを使い、花の数を一つ一つ数えていった。安塚区の女性(64)は「何本あるのか興味があったので参加した。数を明確にすることは大事なこと」と話した。同日は1万5754本の開花を確認した。

開花が進む西堀でハスを数える会員

 吉越さんは「この活動をきっかけに市民がハスに関心を持ち、まちが盛り上げれば。高田の良さを知ってもらいたい」と願った。
 調査は8月14日を除く、9月4日までの毎週日曜に実施。希望者は活動日の午前10時、同公園オーレンプラザに集合する。問い合わせは吉越さん(電090・5814・5284)へ。

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