「十坪住宅」貯金箱 陶器で作ろう 8月から瀬戸内 ハンセン病理解へ

寒風陶芸会館で作られた十坪住宅がモチーフの陶製貯金箱

 国立ハンセン病療養所・長島愛生園(瀬戸内市)でかつて、患者隔離の受け皿となる「十坪(とつぼ)住宅」を整備するため、寄付した人に贈られた貯金箱。この陶製レプリカを作るイベントが8、9月に計4回、同市牛窓町長浜の寒風陶芸会館で開かれる。

 十坪住宅は10坪(33平方メートル)ほどの小住宅。昭和初期以降、定員超過で不足した住宅を補うため、愛生園に建てられた。費用は国民の寄付で賄われた。

 ものづくりを通じてハンセン病問題への正しい理解を深めてもらおうと、同館を運営する公益財団法人が初めて企画した。当日は会館スタッフの指導で高さ10センチほどの家の形をした貯金箱を作り、外観をアレンジ。作品は同館で焼成した後、11月に市内3カ所で巡回展示する。

 8月21日、9月3、18、24日の午前10時または午後1時から、1時間程度。定員は各回先着20人。材料費500円。作品は展示後に返却する。

 問い合わせは同館(0869―34—5680)。

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