“平和への意識”どう高める 福岡の高校生が取材、発表 継続的な学びや活動重要

福岡と長崎の平和に対する意識の違いなどについて発表する3人=福岡市、筑紫女学園高

 福岡市の筑紫女学園高放送部の生徒3人が、平和に対する意識について長崎と福岡の高校生らに取材した結果を校内行事で発表した。長崎に比べ福岡では平和について考える機会が少ないことを問題提起し「今世界で起こっていることに目を向け、改めて平和について考えてほしい」と訴えた。
 放送部部長で3年の飯干莉緒さん(17)、2年の川上英恵さん(16)と三上遥香さん(16)の3人。6月30日に発表した。1月にオンラインの長崎平和ツアーに参加した時、活水高平和学習部と交流し、福岡と長崎で平和学習の内容や平和への意識に差があると感じたことがきっかけとなった。

筑紫女学園高放送部の(左から)川上さん、飯干さん、三上さん=福岡市、同校

 3人は校内で8月9日が何の日か、どう過ごしているかについてアンケート。福岡と長崎で街頭インタビューも実施。校内発表では取材を通じた気づきとして、学校や地域での継続的な学びや活動の機会があることが、平和への意識を高めるために重要だと話した。取材結果をまとめた8分間の映像作品も制作した。

 三上さんは「地域によって平和への意識に差が生まれてはいけないと感じた」と語り、川上さんは「福岡の高校生にもできることはあると気付いた」と振り返った。祖母が福岡大空襲を経験したという飯干さんは「福岡も大きな被害があったのに長崎のようには受け継がれていない。改めて考えたい」と話した。


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