四国総体 バドミントン男子団体・瓊浦 長崎県勢初Ⅴ 勢い乗り日本一

全国高校総合体育大会(インターハイ)は25日、四国各地で2競技が行われ、バドミントン男子団体で瓊浦が県勢初優勝を飾った。準決勝の埼玉栄戦で接戦を制してガッツポーズする瓊浦の縣・奥野組=徳島県吉野川市、日本フネン市民プラザ

 全国高校総合体育大会(インターハイ=躍動の青い力 四国総体2022)は24、25日、徳島県内各地でバドミントン、サッカーの2競技が行われ、バドミントン男子団体で瓊浦が長崎県勢として初優勝を飾った。
 第4シードの瓊浦は準々決勝までの3試合すべてストレート勝ちで4強入りすると、準決勝で最多12度の優勝を誇る埼玉栄に3-1で快勝。決勝は春の全国選抜大会準決勝で敗れていた高岡第一(富山)に3-1で雪辱した。
 バドミントン女子団体の諫早商も3回戦まで勝ち進んだが、作新学院(栃木)に2-3で敗れて8強入りを逃した。サッカー男子の長崎総合科学大付は優勝候補の前橋育英(群馬)に0-1で敗れた。
 26日は四国各地でサッカー、バドミントン、相撲の3競技を実施する。

◎瓊浦・林監督「選手信じ抜いた」

 最後まで勢いは止まらなかった。バドミントン男子団体の瓊浦が、35度目の出場で初めて日本一に駆け上がった。就任8年目、OBでもある林監督は「何があっても選手を信じ抜いた。やっぱりとんでもない力があった」と快挙を達成した選手たちへ感謝の言葉を口にした。
 第4シードで臨んだ今大会。初戦の2回戦から準々決勝までの3試合をストレート勝ちすると、準決勝の相手は予想通りに埼玉栄になった。7人中4人のメンバーが19歳以下の日本代表に名を連ねる優勝候補の筆頭。だが、選手たちは誰ひとりひるまなかった。主将の櫻井の「最初のダブルスで二つとも勝つのが絶対条件」という言葉通りに、チームはスタートから果敢に攻めた。

【バドミントン男子団体決勝、瓊浦-高岡第一】先勝した瓊浦の第1ダブルス、櫻井(右)・南本組。櫻井がスマッシュを放つ=徳島県吉野川市、日本フネン市民プラザ

 櫻井、南本のエースペアが第1ダブルスを2-0で先勝すると、第2ダブルスの奥野・縣組も、林監督が「相手にポイントが決まる雰囲気がなかった」とたたえる試合運びで粘り勝ち。最後は第2シングルスの櫻井が試合を決めた。この勢いのまま臨んだ高岡第一(富山)との決勝は、序盤から主導権を握って3-1で快勝。春の全国選抜大会準決勝で負けていた相手を圧倒した。
 インターハイは昨年まで5大会連続8強以上。今回はその歴史をつくり、現在は関東の大学などで活躍するOBたちが、大会前に胸を貸してくれた。「チームメートも一緒に長崎に連れて来てくれて、試合をやっては次の日に微調整。それが毎日のように続いた」(林監督)。そんな伝統の力に鍛えられた選手たちは今、ずっと口にしてきた「勢いに乗れば一番強いチーム」になった。


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